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ほろ苦い記憶が蘇るマスターピースのビール柄キャップ

野田

今日はマスターピースのギネス・キャップを紹介。これは名品としてマスターピースを代表するアイテムかっていうと、そうじゃないんだけど個人的に思い入れが強いアイテムでして。見つけてしまった以上、連れて帰る責任がある一品でして

瀬戸

なにがあったんすか?

野田

これはボクがマッドフット!に在籍していた時代の話なんだけど、当時マスターピース別注でレッドストライプというビール、ティンというジュースのラベルをモチーフにした柄でスニーカーを作る話があったんですね

画像引用:FRESHNESS

遠山

あれカッコよかったよね。両方ともジャマイカのだし、マスターピースらしくてよかった

野田

その流れでこのギネスも加わって、全部で3柄のスニーカーを作ることになったんです。マッド・ジーニアスというハイトップのような形のモデルに乗せて。で、その時にこの柄でキャップも作りたいということで、ボンディング加工した生地を多めに作って輸入することになったんです

高柳

ボンディングってなんですか?

野田

裏地を貼り合わせる作業だね。キャップなんで、そこまでの量は必要ないんだけど、いざスニーカーと一緒に生地が届いたらロールに巻かれておかれてて。「あれ? こんなに使うかな」って発注書を確認してみたらボクが一桁多く発注しちゃってて

遠山

ヤバイやつじゃん (笑)

野田

はい、生産管理として一番やっちゃいけないやつすね (苦笑)。よく販促事例に出てくる「間違って多く発注しちゃったので買ってね!」なんてポップつけて売るわけにもいかないので、どうしようと。。。

瀬戸

それは怖すぎる。で、どうしたんですか?

野田

速攻で真柄さんやマスターピースの生産管理してた吉崎さんに謝りに行ったのよ。すげー怒られると思ったよ。でもさ、すぐに増えた生地でトートバッグも作るって話になって、多く発注してしまった生地を潰してくれることになったんだよね

遠山

さすが、懐深い

野田

そうなんですよ。今井さんもすぐに工場の上の方に「こういう事情なんで」って生地の値引き交渉してくれて、その方も快く応じてくれて。ホントみんなに助けられた品なので、とても記憶に残ってるんですよね

瀬戸

野田さんでもそういうミスするんですね (笑)

野田

やらかしたねー。マッドフット!時代は、まだ二十代半ばだったこともあり、けっこう怒られたなぁ。

例えばさ、中国の工場で生地の検品するじゃない。ロールで届くから少し広げてサンプルと見比べるのね。それで間違いなければ生産ラインに流していくんだけど。で、日本に帰ってきてしばらくすると量産が届くので検品するんだけど、OKだした生地と違う生地を使ったスニーカーで入ってきたりするのよ

瀬戸

え、なんでですか?

野田

それがさ、ロールの外側はちゃんとサンプルと同じ生地なんだけど、内側はまったく違う生地だったらしいのね!外側はパイソン柄だったのに、内側は似ても似つかないヒョウ柄だったり。トラップかよって。。。

工場で何十メートルもある生地のロールを全部広げて検品するわけにもいかないし。これは一番ヒドい例なんだけど、大なり小なり異国の地の与り知らないところで、そういうことが毎度、毎度起こるわけですよ

高柳

それはツラい (苦笑)

野田

でもそれって当然だけど、生産管理であるボクの責任になるのね。間にどっか入って、日本にいてサンプル依頼だけすればいいって感じでもなかったので。

でもさ、こっちとしたらそんなとこまで想定できないし、これ以外にも自分がいないとこで起きたトラブルが全部ボクの責任になって毎度怒られるので「マジやってらんねー!」ってくらいに思ってたのよ

瀬戸

まぁ、そうなりますよね

野田

それで毎回毎回怒られんのもさすがにムカついて、なんとか怒られないように考えたんだけど、1つ気づいたことがあるのよ。

それまではさ、なんかトラブルがあると「これこれ、こういうトラブルが起こってしまいました。どうしましょう?」って報告してたのね。でもさ、よくよく考えてみると社内で一番状況を把握しているのはボクじゃない。だから「どうしましょう?」って部分は、ボクが考えなきゃダメじゃんって

高柳

なるほど。確かにそうですね

野田

でね、それからは「これこれ、こういうトラブルが起こってしまいました。今考えられる手立てとしては、これとこれです。これだとこういう部分は平気だけど、こういう問題があります。こっちだとここは平気だけど、ここに問題があります。でもこれの方がまだ納期は守られるので、ボク的にはこうしたいんですけど、いいですか?」って感じで、報告から相談に変えてみたのよ

遠山

いいね、いいね

野田

そしたら極端に怒られることが減ったんですよね。しかも当然ながら上司の方が経験があるから、こっちが提示したAやBという選択肢以外のCというさらに良い選択肢を提示してくれることもあって。以来、なるべく「報告を相談のレベルに変える」っていうことを意識できるようになったんですよね

瀬戸

ボクも肝に命じます!

野田

全然《あんときのストリート》と関係ない話になっちゃったけど (笑)。まぁ、若い人もけっこう読んでくれてるみたいなんで、ボクの失敗談が少しでもお役に立てれば