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Kim Jones|《あんときのストリート》からトップデザイナーに登りつめたキム・ジョーンズ

野田

DIOR ( ディオール ) とSTUSSY ( ステューシー ) のコラボが発表されましたね。完全に Kim Jones ( キム・ジョーンズ ) の趣味が全開という

遠山

前にGIMME FIVE ( ギミーファイブ ) の記事で予想したことが当たってるというね。コスタスって言ってたけど、これはもう8割方当たってると言っていいだろ

GIMME FIVE |コレクションブランドのストリート贔屓はギミーファイブが源流 !?

野田

おかげさまで Fashionsnap.com に有識者としてコメントさせていただくという (笑)

瀬戸

有識者ってちょっとウケますよね!今回のコラボはモノもカッコいいですね

野田

ズルいよねー。ディオールの文字がショーンフォントなだけで、無条件に欲しくなるもんね

高柳

ステューシーのワールドツアーTをイメージさせるようなデザインもあったりで、その辺もシブい

画像引用:Instagram

瀬戸

フォントだけで完全にコラボになっちゃいますもんね、すごいパワー

遠山

俺的にはやっぱ80年代ものがモチーフになってるこのボーダーかな。そんな前の時代の名作をソースにしてるぐらいだからなかなかだよ。そもそもキム・ジョーンズ本人からしたらリアルタイムじゃないと思うし

画像引用:Instagram

瀬戸

そうですね、1979年生まれだそうです

遠山

でしょ? オールドステューシーと呼ばれる時代には、こういう総柄ボーダーがいっぱいあったんだよね。そこを使うってのは、やっぱり相当好きなんだと思うよ。あとは今回のコラボがブランドとしてのステューシーじゃなくて、ショーン・ステューシー個人とのコラボっていうのもポイントだよね

画像引用:HOUYHNHNM

野田

そうですね、ブランドだと政治的な面で色々出てきちゃうというのも1つの事情かもしれないですけど、今回は個人ですもんね。ゆえにショーンが現役でデザインに関わっていたであろう時代のモチーフが目立つし、キム・ジョーンズが好きなのはこの時代のステューシーなのかもしれないですね

遠山

オールドステューシー時代のアイテムを見れば分かると思うけど、ステューシーってはじめは西海岸っぽいサーフノリのアイテムがメインだったもんね

高柳

初期クラブキッズスタイルですよね。そこに足元はVISION ( ビジョン ) か AIR WALK ( エア・ウォーク ) みたいな。僕も好きだったなぁ

遠山

それが《 あんとき》に差し掛かってくるとストリートファッションも定着して、ナイロンジャケットに太いデニムでBBキャップみたいな、どっちかっていうと東海岸よりなスタイルになっていくからね

瀬戸

僕がステューシーを知った時はすでにそのスタイルでした。オールドステューシーはブーンとかで古着屋が紹介してて、そこから勉強したような感じだったので

遠山

俺でも中学生の頃に先輩が着てたってくらいだもん。面白いのは今回のディオールとのコラボは《 あんとき》のステューシーではなく、さらにその前のオールドと呼ばれる時代のステューシーなんだよね

野田

プロモ動画もそんな雰囲気でしたよね

遠山

完全にそうだよね。写真やイラストは完全に当時の西海岸テイスト満載だけど、音や加工はレイブなんだよね。つまり自分がリアルに育った80年代後半以降のロンドンのストリートカルチャーと掛け合わせてるんだよね。このテクノと西海岸スケートのミックス感も完全に東京の初期クラブシーンとリンクしてるんだよね

瀬戸

さらに藤原ヒロシさんらがその時代にスケシューとして愛用していたジョーダン1ともコラボですからね。完全に東京初期ストリートシーンとリンクしてますね!

画像引用:Instagram

野田

そもそもキム・ジョーンズってセント・マーチンズ出身だよね。在学中にギミーファイブでマイケル・コペルマンの元で働くと。ここがキム・ジョーンズが持つストリート文脈の源泉になっていると思うんだけど

瀬戸

ロンドン出身のスケートキッズだったみたいですね。ストレートエッジとかポストパンク、ハードコアキッズみたいなカルチャーの洗礼を受けて育つと。お気に入りブランドは、初期UNDERCOVER ( アンダーカバー )  、 Supreme ( シュプリーム ) 、A BATHING APE ( エイプ )  、NEIGHBORHOOD ( ネイバーフッド ) 、GOODENOUGH ( グッドイナフ ) だったと i-Dの記事 で読んだことあります

野田

ゴリゴリの裏原キッズ。美味しくお酒飲めそうなんだけど (笑)

高柳

思いっきりグッドイナフ着てる写真あるもんね

画像引用:Instagram

瀬戸

学歴でいうとキャンバーウェルって美大に行って、その後に大学院がセント・マーチンズみたいですね。それまではパンク一辺倒だったけど、この頃からハウス、アシッド、テクノあたりを好んで聴くようになって、徐々にクラブシーンに傾倒していったみたいで

野田

ギミーファイブで働きながらクラブに傾倒。時代こそキムジョーンズの方が後だろうけど、そりゃクラブキッズと呼ばれる人たちと同じようなカルチャーの洗礼を受けたことは容易に

遠山

日本のメンバーとつながるのもマイケル経由でしょ?

瀬戸

そうです。マイケルを通してヒロシさん、ジョニオさん、NIGOさんに出会ったらしいですね。それがセント・マーチンズ卒業のあたりで

野田

卒業後は自分のブランドだもんね。それもまたスゴいわな

瀬戸

卒業コレクションのメチャクチャ評価が高くて、それを見たジョン・ガリアーノがほとんどを買占めていったという逸話が残ってます

高柳

それ、ハンパないね!その頃ってどんなスタイルだったの?

瀬戸

パッと見は普通のカジュアルなんだけど、全てのアイテムがサブカルチャーのルーツを感じさせるものだったらしく。音楽はパンクからハウスをカバーして、服は裏原ブランドを好み、「猿の惑星」や「スターウォーズ」のグッズを集めて、ナイキやヴァンズのヴィンテージスニーカーを収集する。そんな感じで学生時代から色んなカルチャーに精通してたようですね

遠山

ほんとにギークって言葉がぴったりだな

野田

典型的な裏原キッズじゃん (笑)。ボクも同じような学生時代すごしたのに、こっちは雑巾を縫う段階で挫折。向こうはジョン・ガリアーノかよ (笑)

瀬戸

ですよね。ただスタイリング自体はサウスバンクのストリートキッズそのままみたいなリアルクローズだったようで、同級生は理解できず高い評価をしたのはもっぱらセント・マーチンズの教官やプロのデザイナーなど、超玄人好みだったようです。ジョン・ガリアーノもその1人という感じですね

野田

そうなんだ。確かにその後にやる自分のブランドも奇をてらったスタイルではないもんね。で、その後はアンブロになるわけだね

瀬戸

はい。卒業後は自身のブランドであるキム・ジョーンズ、その後に UMBLO ( アンブロ ) 。Alexander McQueen ( アレキサンダー・マックイーン ) 、TOPSHOP ( トップショップ ) 、dunhill ( ダンヒル ) ときて、Louis Vuitton ( ルイ・ヴィトン ) ですね

野田

ルイ・ヴィトンまで昇りつめた頃からは、完全に「好きなことやってます感」が出てきたよね。シュプリームや fragment ( フラグメント ) とのコラボとかね

画像引用:HONEYEE.COM

瀬戸

はい、その後のディオールではKAWS、ステューシー、JORDAN 1 ( ジョーダン1 ) ですしね

野田

完全に趣味というか《あんとき》の再現だもんね。でもさ、こうやって並べてみるとストリート、自分のブランド、スポーツブランド、カジュアル、ラグジュアリーとほんとに幅広くやってるよね

遠山

そうだね。シュプリーム × ヴィトンなんて対極のトップ同士だからね。この人くらいのキャリアの幅がないと無理だよね

画像引用:ルイ・ヴィトン公式サイト

瀬戸

あとは岡山のデニムブランド、キャピタルもヴィトン時代につなげている

野田

ディオールでは他にもAMBUSH ( アンブッシュ ) のYOONさんを招聘したり、空山基さんとのコラボもあったもんね。その脇でGUとは自身の名義でコラボもしてるし

遠山

日本&ストリートのオンパレードだな (笑)

野田

やっぱデザイナーとして招聘される以上、言うても雇われの身じゃないですか。その状態で好きなことやるには、圧倒的実績を出すしかないと思うんですよね。キム・ジョーンズは誰にも文句言われないところまでしっかりと王道を歩んで登りつめたわけで、そこがスゴいんだよなぁ。サブカルチャーってメインに対するカウンターじゃないですか。その両極を極めちゃったら、これほど説得力があるものはないですからね

遠山

キャリアとフェイムを溜めるっていうね

野田

そうそう。それで「いける!」ってなったら、シュプリームみたいなカードを出してきて世間を驚かせる。多分ですけどシュプリームってモノグラムをサンプリングしたボックスTシャツで過去にヴィトンとザワザワあったと思うんですよね。ステューシーだったかな、両方かな、ちょっとそこは不明確なんですけど。ただ両者が《あんとき》にモノグラムをサンプリングしたアイテムを作っていたのは間違いなくて、なんせ持ってたんで (笑)

瀬戸

そうなんですね

野田

それをあえて本家にぶっこんでくるこの痛快さったら、もう最高だよね!これはファッションスナップにも書いた内容ですが

キム・ジョーンズは今だにスニーカーショップや古着屋での目撃情報もあり、レアものやブート品の掘り起こしに勤しむなど、ずっとストリートにも身を置いているのが伝わる。

しかも「今度はそこなのね!分かる!」とか「そこか!あったなー!」みたいな懐かしさだけじゃなく、本来はブートやサンプリングでやっていたようなことを本物のラグジュアリーブランドで実現させ「こんなんヤバいっしょ!? 」って言っているようにも見えるので、すごい規模感でストリートっぽい遊びをしてるようにも感じます。

と同時にここまで自由に好きなことをやれるようになるまでには大変な苦労があったんだろうなぁ、と。

これって、めちゃくちゃストリートだなって思うんですよね。出身も感覚も思いっきりストリートなんだけど、カジュアルからハイファッションまで全部できちゃって。
最強かよ!っていう (笑)

遠山

確かに。ストリートを地で行ってるよね。ここまでやってくれると次の動きも期待しちゃう

瀬戸

そしたら、今回も次のコラボ予想やっちゃいますか !? 元シュプリーム勢とかどうすかね?ファッキン・オーサムとかアンチ・ソーシャル・クラブとか

高柳

そこは近すぎて驚きが足りないんじゃないかな

野田

うん。《あんとき》を過ごしたキム・ジョーンズにはあまりピンとこないと思うよ。ボクはNIKE ACGとの契約も終わったみたいだし、ACRONYM ( アクロニウム ) があるんじゃないかと。ただ《あんとき》を黎明期から支えた 7STARS DESIGN ( セブンスター・デザイン ) だったら「さすが!」って唸るけどね

遠山

オレはミットルマン、タカハシというポール系の人たちかな

高柳

スケシンさんは? クリエイティブ的にもキムジョーンズの趣味的にもバッチリじゃないすか?

野田

それもあるかも。つか、あってほしい!もし今回も当たったらショーに呼んでほしいね (笑)

※ 記憶が頼りでして事実と違うことがあったら、すいません!


野田

Ollie3月号の連載にて、マイケルモデルはマイケル・コペルマンのシグネチャーと書いてしまいましたが、正しくは細渕マイケル満さんのモデルでした。すいません、ずっと勘違いしてました!FIFTYFIFDEAL 買ったことあるのに!もっと勉強します!


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