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Hi-STANDARD|ハイスタの SOUNDS LIKE SHIT から《あんとき》のバンドシーンを振り返ろう Part.1

《 あんときのストリート 》を発掘|MIMIC ( ミミック )
瀬戸

今日は、ハイスタ のドキュメント映画「SOUNDS LIKE SHIT」を観ながら、当時のバンドシーンを振り返っていきたいのですが

野田

ボク的には経営者として凄く考えさせられた1本だったな

遠山

いいけど、彼なしでその話していいの?また酔っ払って電話くるよ?

瀬戸

彼ってだれですか??

遠山

あんときのオーリーのわらしべだよ

 

ピンポーン♪

 

遠山

来たよ。呼んでるから (笑)

有馬

お疲れ様です!有馬です!

一同

シラー

有馬

なんすか !? この感じ。なるほど、そういう感じですねー(笑)

瀬戸

有馬さん、お疲れさまです!

有馬

お前さぁ!適当なことばっか言ってんじゃないよ!やってんの !? ん、やってんの !?( 瀬戸の肩を強く揉む )

遠山

前のBDBの記事をアリがチェックしててさ、なんか言いたいことがたくさんあるみたいなのよ (笑)。

EMPIRE|メロコアキッズを熱狂させたエンパイアは恵比寿系スタイルの起源 !?

ハイスタって言ったらアリじゃん。難波さんの連載もしてたし。だから呼んどいたよ、うるせーし (笑)

名前

そうですよ!テュンクの時に難波さんの連載してたの俺だけすよ。難波さんと木村カエラさんを表紙にしたのも俺だけす。たぶん (笑)

遠山

アリは、いつオーリー入ったんだっけ? その前はバンドやってたんだもんね

有馬

入社は2003年ですね。大学卒業してから2年バンドして、諦めてオーリーに入りました

野田

ではアリも揃ったところで、 SOUNDS LIKE SHIT スタートしますか。観ながら当時を考察していきましょう

遠山

バンドマンとしての側面とファッションとしての側面、両方の意見をよろしく

有馬

それぞれ《 あんときのストリート》に気持ちあると思うので、俺は俺で思いっきり話します!

瀬戸

なんか怖いすね……リアル有馬さんの後輩なんで……

 

~ 上映開始 ~

 

遠山

結成が91年、LAST OF SUNNY DAY が94年だって。やっぱ俺はここからGROWING UPぐらいの健さんが長髪の時代が好きなんだよな。実際この当時のバンドシーンって盛り上がってたの?

有馬

自分はこの時、高1なんでよく分からないですけど、雑誌で見てた限りじゃ全然盛り上がってなかったっぽいですよね

遠山

アリは高1の時って何聴いてたのよ?

有馬

LUNA SEAっすね (笑)。XとかBOOWYとかユニコーンとかも (笑)

遠山

まぁメディアに出てるバンドってのがそのくらいだったもんね

有馬

そうですね。高1からギター弾き始めたんですけど、コピーするバンドは解散しちゃってるバンドが多かったです。

それで高2(95年)ぐらいですよ。GREEN DAY とか NOFX とか ハイスタ が流行ったのって。高校の友だちでちょっと早いやつらっているじゃないですか。そいつらがスケボーはじめてスケーターはこういうのを聴くらしいよって感じで伝わってきましたね。一瞬で虜だったし、コピーもめっちゃしました

遠山

こうやってハイスタの当時の映像みてもわかるんだけどさ、ファッション度は低いんだよね。けど、それがハイスタのしびれるとこだったと個人的にはおもうんだけど。ガリガリの長髪のよくわかんない人と、だらしない格好したスノーボーダーみたいな人と、チリチリパーマの人。鋲ジャンでもなく、スパイクヘアーでもなく…、ぜんぜんパンクっぽくない普通のあんちゃんたちが、ステージに上がると凄まじいパワーでライブするっていう、ギャップというか

有馬

いや、ツネさんはオシャレでしたよ

遠山

そうね。唯一おしゃれだったんだけど、いろんな意味で後ろにまわる人だからさ。でもそういうギャップっていうのが俺はハイスタの魅力だと思うのよね

有馬

そうですね。そのへんのにーちゃんが、めちゃくちゃ速くてキャッチーなメロで会場のみんなをハチャメチャに暴れさせてる。何これ?みたいな。とんでもねー衝撃でしたよね。あと、どっかしらで「俺もできそう」みたいな気持ちになる

遠山

わかるわかる!

有馬

親近感じゃないですけど、何すかね。あれ

遠山

ハイペースなスタンダードナンバーっていう音楽スタイルは、すごいキャッチーになるってことじゃん。メロコアってキャッチーさが命なわけだから、そこのど真ん中をついてるから聴いてて単純に気持ち良いんだよね。けど、アレンジセンスも抜群で、ただ速くしただけでもない。俺はメロコアキッズって世代でもなかったけど、やっぱりカバーなんかでチョイスする曲ひとつを取ってみても渋いんだよね

有馬

オールディーズっていうか、ベスト・ヒットUSAというか。ベイシティ・ローラーズとかレインボウですもんね

遠山

そうそう。他にもザ・フーとかシンディー・ローパーとかね。これはスゴイいバンドだなって感じは初期の段階からあったよね。その頃はビヨンズとかゴッツガッツとかブッチャーズとか、あくまで個人的なイメージだけど大枠でその辺りのバンドのひとつみたいな感じというか。ハイスタはその中でも違和感はあったんだけど

有馬

そこら辺は実際リアルには知らないんですよ。雑誌の中での話しか全然知らなくて。当時、DOLLとかの後ろの方にしかそういう情報は載ってなかった

遠山

そうかもね。アリは96年とか97年頃の大ブレイク寸前くらいの時期はどこで情報を得てたの?

有馬

西新宿のレコード屋じゃないですかね。まだ、ロフトが西新宿にあった時代で。ハイスタとかシャーベットとか観に行ったりしつつ、ビニールとかライカエジソンとかに寄って。もちろんユニオンにも。で、レコ屋にあるフライヤーで情報仕入れたりしてたと思います

遠山

そかそか。渋谷ギグアンティックとかね (笑)。すでにめちゃ盛り上がってたもんね

有馬

ですね!当時はスナッフィー・スマイル・レコーズから7インチが出てて、シャーベットとかグリーン・ジャイアント、ハスキングビーとかジェリー・ベリーとか (笑)。レコードの中に入ってたフライヤーに個人の携帯番号書いてあって、問い合わせはここでっていう時代でしたからね

遠山

わかる!あの、メンバー募集のチケットと同じだよね、チギリの (笑)。あれも自分家とか実家の電話番号だもんね (笑)

有馬

そうです、そうです!だから、びっくりしたんですよ。コンビニで真っ青な背景にハスキングビーの3人が写ってるオーリーの表紙を見た時は (笑)。「遂にこんな時代が!」って思ったことを覚えてますし、人生の中でもめちゃくちゃインパクトが残ってる雑誌の表紙ですね

遠山

これ俺がオーリー編集部に入って初めて携わったオーリーなんだよね。お前が崇拝しているこの1冊からちょうど俺が入社したという(笑)

瀬戸

そうだったんすね!

有馬

よく知ってます。その話を聞いたとき運命を感じましたもん。俺の心をずっと揺さぶっていたのは、この人だって。そんな人が編集長だったら運命感じちゃうでしょ (笑)。だってこれがコンビニに置いてあったんですよ。ぶっ飛びません?

あとスキャフルが車乗ってる表紙も大好きでした

遠山

それ、俺がムーンアイズに電話して車をリースするの交渉した (笑)

有馬

それもびっくりですよ!

遠山

オーリーっていう雑誌にとっても、ハイスタから始まったこのバンドシーンっていうのは、すごく重要なわけですよ。それによって爆発的なブームが起こったもんね

有馬

そうですね。97、98年といえば AIR JAM ですからね。自分は19、20歳の時なんでドンズバな世代で。

97年とかとんでもない衝撃だったし、98年は衝撃通り越して感動しちゃいましたもん。あんな砂ぼこりの中で感動って……今、考えるとヤバい。そこら辺の話は「AGAINST」っていう90年代の音楽シーンを振り返る本でも一筆書かせてもらってます (笑)

遠山

一大ムーブメントだったよね。アリは、そんとき洋服とかはどこで買ってたの?

有馬

んー、高円寺じゃないですかね? ジャスティス・リーグっていう服屋があって岡田さん(ex.シャーベット、サム、スライムボール、ブラックバック)が働いてて、スプロケのマルさんがオーナーだった気がします。

店内で発売前のショート・サーキットの音源とかが流れてたんですよ。そういうのが聴きたくて通ってた記憶がありますね。ビビりながら「 今かかってるのって誰ですか?」とか「 いつ出るんですか?」って岡田さんに聞いてました

遠山

目当ては洋服じゃなくてリリース前の音源を聴きに行ってたってこと?さすが音派 (笑)。そこがやっぱ恵比寿系な瀬戸とは違うところだよ。青春時代のズレと言えばそうなんだろうけど、アリの方が瀬戸なんかより全然早いと思うよ。ちなみにアリはいつからTシャツ2枚重ねで着るようになるの?

有馬

な、懐かしい(笑)。98年ぐらいとか?ですかね

遠山

あれっていったい誰の影響だったんだろね?

有馬

やっぱりバックドロップボムのタカさんじゃないですかね

遠山

おー、そこで遂に瀬戸文化 ( =恵比寿系 )にクロスオーバーするわけね (笑)

有馬

っていうか SOUNDS LIKE SHIT の話、全然してないんすけどいいんですかね(笑)。やっぱハイスタの話になると、その周りで盛んになったスケボー、スノボー、ファッションとかの話になりますよね。ハイスタを振り返る = 時代の話になるっていうか。これって凄いっすよね

遠山

そうだね。ハイスタを中心に色んなカルチャーが盛り上がっていった印象があるよね。本人たちはそんなにオシャレじゃないのに (笑)。

あの時代にはバンドとかDJなんかの音楽から入ったファッション好きと、ファッションが好きでそこら辺の音楽を聴きはじめた人ってのがいると思うんだよな。音派・ファッション派、みたいな。これって結構、重要なファクターな気がするよね。次はハイスタを振り返りながら、そこら辺の交わり方を話していきましょうか

 

~後編へ続く~